こんにちは、サッシです。です。
沖縄に移住して5年目。「沖縄ブームは去った」なんてことも見聞きしますが、僕の周りではまだまだ沖縄移住はホットな話題です。
つい先日も友人から「知り合いに沖縄移住したいって人がいるんだけど、ちょっと相談に乗ってくれないかな??」と連絡をもらったところです♪
でも・・・
「沖縄」「移住」で検索すると、なんでこんなに失敗談ばかり出てくるんでしょうか!?
夫婦で娘3人連れて沖縄に移住して楽しく暮らしている身としては、これは悲しい!
もちろん悲痛な叫びもあるのでしょうけれど、「ちょっと根も葉もない作り話なんじゃないの~これぇ?」ってものもネットでたくさん見かけます。
そこで!特にコネもなくぽーんと沖縄に移住して、おかげさまで毎日楽しく暮らせている身として、ネットに出回る沖縄移住の失敗あるあるの真偽を確かめてみようと思います。
このページでは、沖縄に移住して愛着持って暮らしてきた者として、風評に公正に立ち向かってみようと思います。
沖縄移住の参考になればうれしいです!
失敗談その1.沖縄県民以外は家が借りにくい
まずは「沖縄県民以外は家が借りにくい」という噂についてです。
これには「噂ほど難しくはない」と答えるのが適切だと感じます。
実際、うちは一軒家をお借りしていますが、普通にすんなり賃貸契約しました。不動産屋は介さずに、大家さんと直接交渉して穏やかにお借りできました。
保証人は立てておらず、沖縄県民じゃないことによる特別な苦労は無かったですよ。

僕の周りの移住してきた人たちからも、特に「沖縄県民じゃないから大変だった」みたいな話は聞いたこと無いです。
僕の住んでいる久米島だけでなく、那覇に移住した友人からもそういった話は耳にしたことないですね。
でも、他の離島に移住した経験のある方から、「沖縄県民の保証人が必要だった」って話は聞いたことがあります。
感情的な面も含めて、本土の人は沖縄県民よりは借りづらいというのはたしかに若干はあると思います。
それでも、個人差や地域差が大きいですね。
「ネットや本で目にする噂ほど困難なわけではないよ」というのが妥当だと感じます。
失敗談その2.海が意外と汚い
次の噂は、「海が意外と汚い」ということについて。
これには「『わあ~キレイ!』と言う人の方が圧倒的に多い」というのが適切だと感じます。
そもそも、海の綺麗さは主観によるところが大きいですよね。同じ海を見ても、「キレイ」という人もいれば「汚い」という人もいるので、沖縄の海が綺麗かどうか判定するのは難しいところ。
それでも、日本のほとんどの海岸の風景に比べて「海が青い」「透き通っている」というのは間違いないです。
↑うちから歩いてすぐはこんな感じです☆
毎年何人か僕の友人が県外から遊びに来てくれますが、今のところ100%みんな「キレイ!」と満足してくれています。
うちの娘の通っている小学校や中学校が新潟・佐賀の子たちを招いて交流する機会を設けていますが、久米島の海に「わーキレイ!」と毎年みんな感動しています。
たしかに、どうしても海からの漂着ごみは毎日流れ着くし、島で生まれ育った年配の方からは「昔(の綺麗さ)はこんなもんじゃなかった。」という声もよく耳にします。久米島の場合、人工物の影響等から潮の流れが変わり、海岸の砂の量が昔より遥かに少なくなってしまった所も少なくないです。
けれども、海に目をやると景色は深く青く、砂浜に降り立てば足元の水は透明です。浅瀬でぱちゃぱちゃ遊んでるだけでも、ニモみたいなカラフルなお魚たちもスイスイやってきますしね。
専門家による環境調査とかの観点なら話は別ですが、ほとんどの人にとっては「沖縄の海はキレイ」と言って差支えはないと思います。
失敗談その3.すぐカビる
続きましての噂はこちら、「沖縄はモノがすぐカビる」。
これにはですね、200%同意します!
というか、むしろ追加させてください。
カビるだけじゃなく、「サビるのもめっちゃ早いです!!」
ほんとね、これは都市伝説でもなんでもなく。まぎれもない事実です。
本土に比べて、次元が違いますよ。沖縄のカビ・サビは。
革の靴やカバン。意識して管理していないと、あっっっっっつという間にカビだらけですよ!ほんとに!
僕は革の財布と名刺入れを何度かカビまみれにしてしまいました。
一番びっくりしたのは、バンジョー。移住して初年度の夏を過ぎた時、楽器のバンジョーのゴムのところがカビたのが衝撃的でした…。

サビもすごいですよ~。僕の愛車のマウンテンバイク。移住して半年でチェーンはサビサビになりました。

東京に居た時は何年乗っててもほとんどサビ無かったのに…。
押し入れにしまいっぱなしの物は確実にカビますし、外で吹きさらしの物はあっという間にサビます。
愛用の革製品はほぼ毎日使っていれば大丈夫。大事な自転車は必ずカバーをかけるとか、室内にしまうとかオイルをこまめに差すなどのお手入れを忘れずにして守ってあげてください。
「沖縄のサビ・カビ、おそるべし」です!
失敗談その4.給料は半減
多くの人が最も沖縄移住をためらう噂がこれですね。
「本土に比べて、給料は半減する。」
これに関しては、「おおむね、その通り」というのが実情です。

具体的に数字でいうと、月収20万円以下や年収200万円台の方が多いというのは本当です。
移住してきた僕の友人たちも、「以前の半分」とか「移住する前の三分の一くらい」と言っています。
もちろん公務員やネット関連で自営業している人は別ですよ。
給料は半分くらいになりますが、かといって物価が安いわけではありません。
地元で採れる野菜なんかはもちろん新鮮でおいしくて安いですが、安いものって正直それくらいです。
家賃・地価は本土とほぼ変わらない物件が多いし、電気・ガス・水道・ガソリンなんかはむしろちょっと高いくらいです。もちろん、船や飛行機で外から運んできてる物はすごく高い。
那覇のモノレールが走っている周辺なんかは、マンション・アパートの値段も東京や大阪と全然変わらないものが少なくないです。
だから、どこかに就職するにせよ、自分でお店を始めるにせよ。沖縄に移住を考えている方は、「収入は半分くらいになる可能性が高い」ということを念頭において移住を検討されるのを強くおすすめします。
失敗談その5.冬でもシャワーだけ
ちょっと先程の収入半減の現実がシビアでしたので、軽い話題に参りましょう♪
沖縄移住のよくある噂その5は、「沖縄では湯船に浸からず、冬でもシャワーだけ」です。

これは、「たしかにそういう家は多い」と答えるのが適切だと感じます。
民宿やドミトリーはもちろんですが、一般家庭でもシャワーだけしか無い家は少なくないです。
ホテルでも、プールはばっちり完備しているけど大浴場は無いところも多いです。
でも、湯船がある家ももちろんありますよ。昔ながらの造りの家でも、お風呂好きな人は改装のときに設置したりしています。
僕が住んでいる家は、湯船しっかり付いています。

というか、うちの家族みんなお風呂好きなので、半ば冗談抜きで「この家にした理由は、湯船があるのが最後の決め手」と言っていいくらいですw
「沖縄では冬でもシャワーだけで済ます人が多い」ということ自体は、たしかに事実です。
失敗談その6.沖縄のご飯はまずい
続きましては、ほんっと失礼なこちらの噂。
「沖縄の食べ物はまずい」
あのね~そんなわけないでしょ!これは、全力で否定させていただきます。
「決して『沖縄の食べ物=まずい』なんてことはない!」と言っていいと思います。
うちのお嫁ちゃんは沖縄に来て「てぃびち」(=豚足)の旨さにハマりました!
長女は「油みそ」でご飯食べるのが大好きで、次女は「沖縄そば」にソーキ(骨付き肉)乗せるか三枚肉乗せるか真剣に悩んでいますし、三女は「ジーマミー豆腐」(ピーナッツの豆腐)があれば何個でも食べちゃいます。
↑三女の大好物、ジーマミー豆腐☆
僕は「フーチャンプルー」や「ソーメンチャンプルー」が好きで、自分でもよく作ります。
たしかに、沖縄の料理は繊細か大ざっぱかと言えば、だいぶ「大ざっぱ」なものが多いです。脂っこいものも多い。沖縄生まれの友人で、沖縄の料理を「品のない味」って評している人もいます。
「北海道は旨い。沖縄はまずい。」とかネットでよく見かけますが、ぜんぜんそんなことないですよ。
「沖縄料理が特別まずいなんてことはない。旨いものもたくさんあるし、口に合わないものだってある。」と捉えるのが妥当だと思います。
ただ、カロリー高めなものはたしかに多いので、そこのところはご注意を。
「天ぷらはおやつ」っていうのは、冗談じゃなくマジで普通の感覚です。
失敗談その7.時間にルーズ
7つ目の噂は時間について。
「沖縄の人は時間にルーズ」とよく見聞きしますが、果たしてどうでしょうか。
これに関しては、「たしかに、ルーズな人・ルーズな場合が多い」というのが僕の経験上の答えです。

集合時間通りに来る人のほうが少ない。飲み会はもちろん、地域の会合でも30分や1時間してやっと人が集まって来るなんてことは日常茶飯事です。
こういった習慣を象徴して「うちなータイム」(うちなー=沖縄)って言葉があるくらいなので、沖縄は時間にルーズな人や場合が多いというのは事実と言ってよいと感じます。
まぁ、そこはおおらかな県民性の裏返しということでもありますので、たいていの場合はご愛敬で。
バスも時間通りに来るとは限りませんが、さすがに飛行機はタイムスケジュール通りに運行しますのでご安心を(笑)
失敗談その8.文化が全く違う
続きましては、「沖縄は本土と比べて文化が全く違う」という噂。
これは、最も答えづらいですね。
「同じく日本語で読み書きし、会話する。」という点では同じ。
でも、「長いこと『琉球王国』だったけれど、明治時代に併合された。」という点では異文化。
「同じ日本と言う国に属している。」という点では同じ。
だけど、「本土のような温帯のでなく、亜熱帯の気候や植生。」という点では異文化。
正直なところ、このことに関しては「いろいろな捉え方がありすぎて、違うとも同じとも言い難い」としか答えようがないと感じています。

沖縄の人も本土の人と同じテレビ番組観て育っていますし、沖縄を代表するアーティストBEGINは「やっぱ俺たちどうにも日本人だよな」という歌詞を書いて歌っています。
一方、例えば僕は年配の方とお話していて、移住者が増えてきていることを「ないちゃー(=本土の人)にどんどん攻められている」と言う場面に遭ったこともあります。
移住してきた人から「ここは外国」という言葉も何度も耳にしています。
「沖縄は全くの異文化か」ということについては、ズバッと結論を言えないというのが妥当だと感じます。
いづれにせよ、沖縄の人が沖縄の文化に強く誇りを持っているというのは紛れもない事実です。
そして、若い年代になればなるほど、本土の人への排他的な感情も無くなってきているというのも事実です。
無理して沖縄の文化を好きになろうとしても上手くいかないので、地域のイベントに出来る範囲で参加してみたりすることから始めて、少しずつ沖縄文化の良さを自分なりに体感していくのが一番良いと思います。
失敗談その9.離婚が多い
これは単刀直入に、「その通り。事実です。」と言えます。

バツ2、バツ3という方も決して珍しくありません。
原因は低賃金による「経済的な問題」が多いことや「できちゃった婚率」や「DV率」が高いことに加え、ひとつの大きな要因として「親戚のつながりが深い」ことが挙げられます。
親戚のサポートが強力だからなんとなく暮らせるという良い面が逆に働いてしまい、精神的・経済的に未熟なまま結婚して失敗してしまうパターンを頻繁に見聞きします。
沖縄の親戚のつながりは強く、法事や季節の行事で集まることが非常に多いです。そもそも、配偶者の両親やその親戚と同じ敷地内の家で暮らすケースも多いです。
イベントでも家庭でも「女性はひたすら裏方に徹する」のが当たり前な傾向がたしかにあるので、それに嫌気が差す女性が少なくないというのも事実です。
あと、「お酒」です。親戚や地域で集まる機会が多いので必然的にお酒も付いてきて、飲酒が習慣になっている人が多いです。お酒が原因ですれ違っている夫婦・カップルの話をよく聞きます。お酒との付き合い方は、第三者にも協力してもらってお二人で真剣に話しておくことを強くおすすめします。
でも、離婚が多いから、「離婚に優しい」ということでもあります。離婚や再婚に関して、必要以上に批判的な雰囲気がぜんぜんないと感じます。
親戚や地域のつながりが深いということも、たとえ離婚しても暖かく受け入れて支え合ってくれているという意味でもあります。
たしかに「沖縄は離婚が多い」です。僕の住んでいる久米島でも、友人でもご近所でも娘の学校のクラスでも離婚経験のある方は何人かすぐに挙げられます。
でも、離婚の良し悪しは別にして、離婚・離婚者への偏見が少ないということはお伝えしておきたいです!
まとめ:沖縄ブームに左右されない「自分だけの楽園」が大切。楽しくないか楽しいかは自分次第
子ども3人連れて、仕事もないのに沖縄に移住して5年目。
おかげさまで楽しく暮らせている者の一人として、沖縄移住に関してよく見聞きする噂について、全力で答えてみました。
何をもって移住の「失敗」とするか「成功」とするかは人それぞれですが、うちを成功している事例とするならその大きな要因のひとつはズバリ「始めから沖縄を楽園なんて思ってない」ということです。
そもそも、この世界のどこにもはじめっから楽園がどっかに転がってるとは思っていません。
それは、幸せな家族も一緒で、「自分たちで楽園にしていくもの」だと思っています。
僕は今も沖縄の全部の文化や自然環境が好きなわけではないし、これからも全部を好きになるとも思えません。
そのうえで、近所を歩けば雑談を交わす人が増えたり、参加する行事が増えていったり、ローカルネタに笑ったり悲しくなったり腹立ったり。そういった中に、自分なりの楽園を感じていくんじゃないでしょうか。
少なくとも、僕はそうであり、それで幸せなので、そう捉えて移住を検討するのを自信をもっておすすめします。
本土の人にとって、沖縄はたしかに他の都道府県よりは特殊な面が多いですが、そんなに身構える必要もないですよ。
ないちゃー(=本土の人)を毛嫌いする沖縄の人もゼロではないけれど、ほとんどの人は普通ですよ。
こちらから人間としての礼節を守って普通に接していれば、普通に接してくれます。同じ人間ですもの。
「お、ここイイかも。」という場所があれば、休日を利用してぜひご旅行を。観光と住むのは別だけど、それでも移住を考えてるって口に出すと、ただの観光客にはわざわざ話さないことも教えてくれたりしますよ。
まぁ、細かいことは気にせず、気軽に沖縄に遊びにめんそーれ(=いらっしゃい)♪
「まずは東京でちょっと沖縄を感じたいな〜」って人は、まさに ” リトル沖縄 ” が味わえる南国感いっぱいの沖縄ショップ「銀座わしたショップ」に遊びに行ってみるのも楽しいですよ。