「バカとつき合うな」がとことんバカな3つの理由【書評レビュー】

バカとつき合うな

こんにちは!僕もバカの1人、サッシ(@3104nkmr)です。

堀江貴文さんと西野亮廣さんの著書「バカとつき合うな」を読みました。

この本に「あ〜真剣にバカと向き合う、いわば『完全バカマニュアル』なんだな」という不思議な愛着を持ちましたので、書評レビューをお届けします。

バカな人はいない。「バカ」という思考があるだけ

僕が「バカとつき合うな」にとことんバカを感じた理由の1つ目は、「バカは思考だ」というところです。

「バカな人」っていないんですよね。

例えば、生まれつき以下のような子どもというのは存在します。

  • 4,000gを越えた体重で生まれた
  • 髪の毛がくるくる
  • かけっこすると速い

じゃあ「生まれつきバカな人」っているかというと、答えは当然「No」ですよね。

当たり前ではあるのですが「バカは後天的になるもの」という認識は大事だなーと、本書を読んで改めて感じました。

バカの正体はズバリ「思考」や「行動」なんですよね。

その人がバカなんじゃなくて、その人のそのときの考え方・動き方が「バカ」なだけ。どんな風に考えてどんな風に動くかは選べます。

本書ではそれを以下のように言っているのが印象的です。

環境や付き合う人間を選べないと考えてしまうのは、バカの思考です。

– p17 –

きっと「人は変わらない」って決めつけて行動しない思考が最も「バカな人」を作り出してしまうんでしょうね。

せめて「バカ」になろう

「バカな思考」は残念なんですが、でも見方を変えれば今バカであることは「チャンス」でもあるということも見えてきました。

なぜなら「バカの思考が分かる」って経験をできたからです。

本書では堀江さんも西野さんも「悪いバカだった頃の自分」のエピソードをたっぷり披露してくれているので、「お、お〜この2人もそんな時代があったんだ・・・」という感慨深いものがありますよ(笑)

せめてバカならばあとはアップデートしていくだけですが、最も残念なのは「バカですらない」ことだというのも本書は気づかせてくれます。

思考停止して「変わるための行動」という発想が無いうえに「あいつはダメだ」とか人の文句を言っている状態がそれですね。そういった相手には、耳を傾ける時間がもったいないですよね。

そんな最も困った思考の人を本書では以下のように言っていました。

バカというか、無です。存在以前。

– p167 –

辛口ですが、的を射てますね。

僕が本書にとことんバカを感じた理由の2つ目は、この「せめてバカであったほうがいい」という点です。無になっちゃあ、アカン。

「いいバカ」になるコツ

完全バカマニュアルな本書にとことんバカを感じさせてもらった最後のポイントは「いいバカになるコツ」です。

本書を読み進めていくと「いいバカ」と「悪いバカ」がだんだん浮かんでくるんですが、僕はいいバカになる最大のコツは「見切り発車力を上げる」ことかなと感じました。

なぜなら、見切り発車でとりあえずやってみると「今の自分に何が必要か」が最短距離で分かるんですよね。

例えば、僕の娘が3歳くらいのとき、「やってみた〜い」ということで生まれて初めて「生卵」を割ってみたことがありました。

まぁ、その最初の見切り発車のチャレンジのときは、想像通り玉砕です。卵に殻が入りまくり。

でも、そこで娘は僕にやり方を聞くことで「力加減が必要」とか「もっと硬いところでコンコンしたほうがいい」とか必要な情報だけを集めていけました。

おかげさまで、今となっては「すき家」で上手に生卵を割って好物の牛丼を食べてます(笑)

この見切り発車が才能スイッチを入れてくれることが、本書の以下の言葉から伝わってきます。

天才になる必要がある環境に人を追い込めば、その人は天才になるんです。

– p90 –

なんでも3〜4割くらいの下準備・設計で飛び込んでみるのが良さそうですね。

さいごに

他には、本書から以下のような気づきをもらいました。

  • 違和感のタイミング
  • 「アウェイ」を嗅ぎ取る
  • 勘の質
  • 合理的だから人間らしい
  • 善も礼儀も相対的
  • 激レアな凡人の作り方

語り口調で250ページくらいなので、サクッと読める1冊です。

「誰がバカか」というより、「じぶんのバカポイント」が見えてくるのでおすすめですよ。