電通の過労死自殺事件を受けて。親として私が長女と次女に伝えた「働く」ということ

はたらく

こんにちは、サッシです。

先日、電通の新入社員の方が過労を苦に自殺した痛ましい事件が明るみに出ました。このあまりにも衝撃的なニュースに、「働く」とは何なのかを考えさせられた方も多いんじゃないでしょうか。僕もその一人です。

僕の場合は、特に自分というより、三人の娘の顔がまず浮かびます。この子たちもいずれ自分の元を離れ、働くようになる。日常的に自分と顔を合わせることもなくなる。

「過労死」「自殺」という事実から、親として子どもに何を伝えておくべきなのか?

改めて考えて、実際に長女と次女に話してみました。


死にたいくらい辛くなったら、どうすればいいか

夕食の時間。お嫁ちゃんが作ってくれたキーマカレーを食べ終わり、頂きものの手作りマフィンを家族みんなで楽しんでいました。

小5の次女と3歳の三女で最後のひとくちを”半分こ”したところで、次女と中1の長女に聞いてみました。

「なぁ、モモ、ハナ。もしも部活に入っているとして、部活がイヤだったら辞められるか?」※モモ=長女、ハナ=次女の名前です

ん?と少し面食らったような二人。僕はもう少し続けます。

「先輩がイヤだったり、学校がある日は6時から朝練、土日も朝から晩まで。『みんな来てるんだから来い』って言われているとして。好きで入ってみたけど、もうイヤでイヤでしょうがなくて、カラダも心もつらい。そんな時、辞められるか?」

二人とも部活には入っていませんが、二人が一番身近に感じられそうだと思うので、部活の話に例えました。実際、次女からも長女からも「部活がイヤで悩んでいる」「辞めたくても辞められない」という友だちの話を何度か耳にしていますので。

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次女は即答でした。

「辞められる!」

単純明快。潔い返事でした。

この声の通り、僕も次女はスパッと辞められると思います。次女は普段はあまり目立つのを好まず、人一倍周りに溶け込むことに気を遣う性分です。しかし、だからこそ、いざというときには逆に躊躇せず我が道を行く。僕は次女のそういう場面を何度も見てきました。

一方、長女は間延びした答えでした。

「う~~~~~~~ん。う~~~~~~~~~~ん。辞められる・・・と思う。うん、大丈夫。モモはあんまり人の声とか気にならないから。」

ほんと、質問への答えってそれぞれの性格が如実に表れておもしろいですよね。ほんとこの言葉の通り、長女は正直ちょっと時間かかると思います。買い物に行っても、次女は「これ!」って即決、長女は「あ~。やっぱ・・・」ってうだうだと選んでますからね。

でも、長女も大丈夫だと思います。辞められる。

たぶん友達からも学校の先生からも「おとなしい」「おだやか」「やさしい」という印象を持たれていると思いますが、いやいや。とんでもなく図太い奴ですよ。周りと自分がズレていようが、ぜんっぜん気にならない。まぁそれは長所でも短所でもあるんですが、我が家の中で実はメンタル最強説が浮上していますからw

二人の返事を受けて、

「うん。それでいい。その感覚を大切にしていこうな。」

と念を押しました。

父と長女と次女で囲むテーブル

そこから、今回の電通の事件のことを話し始めました。

「電通」という単語はもちろん、「過労死」という言葉も二人には初めてでした。しかし、二人の大好きな20代の叔父(僕の義弟)とほぼ同い年の人が、夢を描いて入った会社を苦に命を絶ってしまったという事実は、二人にあまりにもストレートに響きました。

言葉を失うよりも、「弊社は日曜も輝いているってどういうこと?」「なんでそんな長い時間働かなきゃダメなの?」と次々に僕に問いかけてくる二人。関心の高さがうかがえます。

そして、二人の質問にひとつひとつ答えながら、

「いいか。死にたいくらい辛くなったら、どうするか。」

僕は切り出しました。

 

「逃げなさい。」

 

二人を見て、はっきりとこう伝えました。

逃げるということ。

事件を知って以来、僕が改めて考えに考えて出した結論。

それはやはり、逃げるということでした。

逃げるのは無責任ではない

逃げるというと、どうしても「無責任」という言葉が付いてきます。

しかし、「逃げる=無責任」という考えは、まったくもって見当違いです。

なぜなら、責任とは「非常事態でない」という前提において成り立つものだからです。

例えば、仕事で他社との大切な商談に向かっている途中、交通事故に巻き込まれて救急車で運ばれた為に商談が成立しなかったら、責任を放棄しているでしょうか?

人数ぎりぎりの部活の試合に、インフルエンザにかかってしまったので欠席するのは、無責任な奴でしょうか?

爆発音が聞こえたり、大きな揺れを感じたのでオフィスや学校を飛び出したら無責任でしょうか?

死にたいくらい毎日悩んでいる。それは、戦争やテロとまったく変わらない非常時にある状況だと僕は思います。

そんな時は、「心身が壊れてしまったので、辞めます」と簡潔に伝えればよいです。

電話が抵抗があるなら、メールでもいいと思います。

固定電話とスマホ

もし、それで「無責任」だの「損害」だの会社に言われたら、訴えればいいんです。

毎日の睡眠が2時間とか。人が自分の命を絶とうと思うほど追いつめられる環境なんですよ?大丈夫、どう考えても裁判になれば勝てますよ。むしろ慰謝料も取れるくらいです。

生命維持に関わるほどの状況だったら、「自分が辞めたら周りの社員に迷惑が・・・」なんて責任を感じる必要なんかまったくありませんよ。そもそも、そんな過酷な環境を作り出している側に責任がある。

僕は娘たちに伝えました。

「寂しい響きだけど、ほとんどの会社のほとんどの仕事に、『代わりはいくらでもいる』んだ。」と。

もし、自分が急に居なくなったとしても、多少の混乱はあっても明日も明後日も会社は回り続けます。

死を選ぶくらいなら、逃げればいいんです。

無責任でも、カッコ悪くもなんともない。

生きるための、至極当然な選択です。

「働く」ということ

「働く」とは生きるための手段であって、決して目的ではない。

働くのは、毎日の幸せを感じて生きるためです。

いくら稼いでカネを積んでも、生きている時間は買えません。

そういった労働観をもって、自分が働く姿を親は子に示すこと。そして、日常的に「働くということ」を親子で会話すること。

それが、「働く」ということに対して、親が子どもにしてやるべきことだと思います。

そして、逃げればいい。

「死ぬほど思い悩んだら、全部捨てて一目散にここに逃げてくればいいよ」

親子・家族はもちろん、親しい友人同士でもお互いにそう口にすることが大切だと痛感します。

その一言があるだけで、もしもの時に救われるはず。思い出すはず。

皆さんもぜひ、日頃からお互いに声を掛け合うことを積極的に意識しましょうね。

そして、必ず声を受け取りましょう。

では、今回はこんなところで。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

よかったら、お気軽にコメントしてくださいね。僕でよかったら話を聞きますし、僕もいろいろな人に話を聞いてほしいです。

「まいうま」のダンナの方、サッシがお送りしました。

それではまた。

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